パソコン・スマホ・タブレットで、常時インターネットを活用するようになった今、安全対策の基本は、まずは「セキュリティソフト」の活用ですね。
このソフトは、ウイルスや詐欺などの危険なものを防いでくれる最も重要なソフトです。
私がインターネットを使い始めた1990年代はウイルスといっても、イタズラ的なものが多かったように思います。
しかし、20年以上たった2016年の今、ウイルスなどの危険なソフトは、種類も被害の規模も、格段にアップ。想定外の被害になることもあります!
ホームページを見ただけで、パソコンの全ファイルが暗号化され使えなくなる凶暴なウイルスや、一人の人がメールの添付ファイルを実行したことで、機密情報が流出し、大きな事件にもなります。
2008年に、アメリカのセキュリティ関連機関が、未対策のパソコンをインターネットに接続すると、およそ4分で悪質なプログラム(ウイルス)に感染するとして注意を呼びかけたことがあります。2016年の今は、更に危険な時代です。
このような中、インターネットを活用する上で、「セキュリティソフト」の活用は必須になっています。
この手のソフト、以前は、ウイルス対策ソフトと呼ばれていましたが、今は、様々な攻撃に対抗するため、「ウイルス・スパイウェア対策ソフト」から「セキュリティソフト」に進化してきています。
なお、セキュリティソフトが持つべき基本機能は以下になっています。
■セキュリティソフトが持つべき基本機能
機能1: ウイルス/スパイウェア対策
機能2: フィッシング詐欺対策(詐欺サイト対策)
機能3: 迷惑メール対策
機能4: パーソナルファイヤーウォール機能(不正侵入対策)
機能5: Webアクセス保護(サイトの安全性チェック)
機能1: ウイルス/スパイウェア対策
もうこれは基本中の基本、ウイルス、スパイウェアなどの不正ソフトを検出・駆除する機能です。
(注)ウイルス定義ファイル
ウイルスの特徴(パターン)を記録したファイルで、いわゆるウイルスの手配書をまとめたものです。そのため、ウイルス定義ファイルは常に最新版に更新する必要があります。
機能2: フィッシング詐欺対策(詐欺サイト対策)
偽の金融機関やショッピングサイトなどの「詐欺サイト」に誘い出し、クレジットカード番号などの重要な個人情報を盗み出す詐欺の対策
機能3: 迷惑(スパム)メール対策
迷惑メールは、スパムメールとも呼ばれ、”勝手に送られてくる不正メール”。この迷惑メールには、ウイルス、スパイウェア、フィッシング詐欺、振り込み詐欺などの危険が含まれており、この対策も重要です。
機能4: 不正侵入対策(パーソナルファイヤーウォール機能)
インターネットなどの外部のコンピュータとのデータのやり取りを常に監視し、外部のコンピュータからの不正なアクセスを未然に防ぐ機能。
機能5: Webサイトの安全性チェック
Webサイトの安全性をチェックし、危険なWebサイトをブロックする機能。Webアクセス時に表示される内容やダウンロードされるファイルを検査します。
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■ セキュリティソフトの選び方
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機能や使いやすさなどを考え、自分のパソコン環境にあったものを選ぶと良いと思います。私は、まずは無料体験版(一ヶ月無料のものが多数)を使ってみて選んでいます。
なお、無料のフリーソフトには、機能が少なく、設定が難しい場合もあり、注意が必要です。有料ですが、やはり市販されているソフトが機能面で優れ、安心感があります。
また、価格が安いことを宣伝しているものもソフトもありますが、ウイルス検出能力などが劣っていては、使うメリットが薄れるので、価格だけで判断するのは危険です。
■セキュリティソフトの選び方のポイント
(1) 基本機能を持っているか?
ウイルス/スパイウェア対策、フィッシング詐欺対策、迷惑メール対策、不正侵入対策(パーソナルファイアウォール機能)、Webの安全性チェック
(2) 不正ソフトの検知・駆除能力はあるか?
下記の”セキュリティソフトを比較しているサイト”で確認下さい。
(3) 使い勝手は良いか?
初心者向きか上級者向きかなどを事前に確認下さい。
(4) パソコン版以外に、スマホ版などもあるか?
パソコン、スマホで同じセキュリティソフトを使うと価格面、操作面で有効です。
(5) 自分のパソコン環境(ブラウザー、メール等)と相性が良いか?
無料の体験版を使い、事前に確認下さい。
参考:セキュリティソフトを比較しているサイト
ウイルス対策ソフト/セキュリティソフトの比較
http://thehikaku.net/security/
セキュリティソフト比較サイト
http://securitysoft.asia/
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■ 代表的なセキュリティソフト~お勧めのセキュリティソフト(2016年8月時点)
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以下に、利用者も多く、昔から定評のある、代表的なセキュリティソフトを以下に紹介します。
以前は、セキュリティ対策ソフトの御三家として、ウイルスバスター、ノートン、マカフィーが有名で人気がありましたが、最近は、ESET、カスペルスキーの人気が高まっています。実際に、私が使っているソフトも、ESET、カスペルスキーです。
なお、購入時には、
①ライセンス数(いくつのコンピューターにインストール可能か)、
②使用期間(1年版、3年版など)、
③使用しているパソコン・スマホ・タブレットに対応しているか などを確認してください。
(1) カスペルスキー「カスペルスキー マルチプラットフォーム セキュリティ」
ウイルスなどの不正ソフトの検知・駆除能力が優れていると定評があるソフトの一つです。以前は動作が重いと不評でしたが、今は動作も軽くなっています。なお、操作は多少面倒です。
老舗のトレンドマイクロ提供の「ウイルスバスター クラウド」は、初心者にとって分かりやすいセキュリティソフトです。ただし、性能の低いパソコンでは、パソコン全体の動作が遅くなるようです。このソフトは長年使われているソフトの一つ。
(3) ESET「ESET セキュリティ」
ウイルスなどの不正ソフトの検知・駆除能力が優れていると定評があり、動作が軽いと定評のあるソフトです。もし、性能の低いパソコンを持っている場合は、このソフトがお勧めです。ただし、操作は面倒なので、パソコン・ネットワークの知識が必要です。
(注)自宅のWi-Fiでネットワークプリンターを使っている場合、特殊な操作をしないと印刷できなくなる場合があります。ネットワークのセキュリティが厳しい分、パソコンとネットワーク機器との接続が面倒です。
老舗のシマンテック提供の「ノートン セキュリティ」は、従来は別製品だったWindows用とMac用、スマートフォン(Android/iOS)用のセキュリティソフトをパッケージとしてまとめたもの。このソフトは長年使われているソフトの一つ。
(5) マカフィー「インターネット セキュリティ」
老舗のシマンテック提供の「インターネット セキュリティ」は、同居家族なら全員、何台でもインストール可能なのが特徴。このソフトは長年使われているソフトの一つ。
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■ セキュリティソフトとの付き合い方
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(1) パソコンに2つ以上のセキュリティソフトは不可。
2つ以上のセキュリティソフトを使用すると、パソコンが不具合を起こす可能性があります。新しいセキュリティソフトをインストールする場合は、まずは、使っているセキュリティソフトをアンインストールしてください。
(2) 「ウイルス定義ファイル(ウイルスパターンファイル)」を定期的に更新。
定義ファイルにはウイルス・スパイウェアのパターンを持っていますので、もし、更新しないと、新しい危険を検出できないので必ず更新しましょう。
(3) ウイルススキャンを定期的に実行。
ひそかにウイルスがパソコンに入るこむことがあります。定期的(数ヶ月に1回程度)に、セキュリティソフトでウイルススキャンを実行しましょう。
(4) プリインストールのセキュリティソフトは体験版で期間限定。
試用期限が切れると、新しく出現する危険を検出できません。期間が過ぎる前にライセンスを購入するか、新しいセキュリティソフトに変更しましょう。
(5) セキュリティソフトを使ってパソコンの動作が遅くなっても多少は我慢。
多少は”安全のためには必要なもの”と考え、我慢しましょう。但し、我慢の限度を超えた場合は、他のソフトを検討しましょう。
(6) セキュリティソフトの変更時は余裕を持って。
セキュリティソフトを変更することは意外に時間がかかりますので、余裕のあるときに実施しましょう。